問題児
僕は、以前勤めてた美容室でクビになりかけました。
理由は、遅刻。所謂遅刻の常習犯です💦
社会人になっても、学生気分の抜けないク◯野郎でしたw(あら失礼)
先輩にも、散々注意を受け「あんた、もうホントこのままだとヤバいよ。。」って言われても、朝、目を覚ますと時計は無情な時刻を刻んでる。。
そんなある日、仕事中に突然事務所に呼び出された。事務所には会議に参加されていた各店のトップの方達とオーナーがいて、椅子に座らされついにクビ宣告を受ける事になる。
正確には、次にもう一度遅刻したらクビという最後通告。
そして、当時ヘアショーなどを担当していたアーティスティックチームのアシスタントに選んで使ってもらっていたが、そのチームからも外すと言われる。
僕は、不思議と最後通告より、チームから外された事の方がショックだった。
理由は同じ、遅刻ばっかりするアシスタントに大事なモデルさんの衣装やメイク道具は預けられない。
、、要するに信頼出来ない。と言われました。
そこで、やっと気づけたんです。自分のしてきた愚かさに。
その日以来、、なぜか遅刻が無くなったw
(と、ここまでは以前にもブログにあげたような。。)
月日が流れ、スタイリストになった僕の下にも後輩が出来た。
その中の1人女の子。独特の雰囲気がある子でマイペースではあるがセンスもある。
ある日、原宿などに独立していった歴代の諸先輩方のサロンと合同でヘアコンテストみたいな事があり、僕は自分の作る作品のイメージをその子に伝え、モデルさんのメイクをお願いした。
結果、各店のスタッフさんがわざわざ僕のモデルさんの写真を撮りに来てくれる様な作品を作ることが出来た。それは少なからず、僕の作品の意図を汲み取ってくれた、その子の力でもあったし、とにかく2人で良い作品が作れ、評価された事が嬉しかった。
でも、1つだけ問題がその子にはある。
遅刻が多い。。
その後、月日が流れ25歳の時に新店店長の拝命を受ける(あの遅刻魔でクビ寸前だった僕が、、)
新店オープン初年度は、僕と後輩スタイリストと、アシスタント2名の計4名でスタート
2名アシスタントのうち1人は、、その子w
問題児を、問題児に預けるw(てか、既に持て余してたんだと思う。。)
お店は繁盛した。(今でも当時を知るお客様とはたまに話すけど、ホントお客様に沢山ご来店頂いたお店でした。)
連日満席で、スタッフ4人ではお店をまわしきれず、常に支店や本店から応援を呼ぶ事態にまでなり、翌年にはスタッフ総勢10名の大所帯にまでなった。
必死だったな、とにかく。
所謂抜擢的な所もあったので、報いたい気持ちもあったし、先輩達にも同期にも恥ずかしくない結果を出し続けるしかないと、自分にプレッシャーかけてた。
無我夢中なサロンワークの中、神経が研ぎ澄まされてく感じ、スタッフの誰がコッチを見てて、誰が気を抜いてるか、背中で感じる事ができたw
そんな中、その子の営業態度や遅刻癖だけが、甘ったれてた自分と重なり、気になった。下っ端だったその子にも後輩が出来て立場も変わる。
何度も話した、「おまえ、このままだとヤバいよ。。」って。自分の経験を話し、信頼を得る事の大切さを。
、、がしかし、力及ばす。上に相談するも、ついにクビ宣告。
新店立ち上げから、一緒に頑張って来たのでホント辛かった。
宣告を受けた後、その子のご両親とお兄さんが、営業終了後に店へ来た。
他のスタッフがいる前で、お父様は僕に「お前みたいな若造が!」と怒り心頭のご様子。。(お父様は彼女の地元で何店舗かサロンを経営するオーナーさんでした。)
仕方なく、彼女の出勤タイムカードをご家族の前に差し出すと、あまりの遅刻多さに顔色が変わるご両親。。
「、、ご迷惑をかけました。」と娘と一緒に帰る後ろ姿は忘れられない。
自分の力不足にも腹が立った。
その後、僕の独立の噂を聞きつけたのか、その子は雇ってくれと言ってきた。(他でも働いて分かったと、あそこまで言ってくれる人は居なかったと。)やっと理解してくれて嬉しかったが、、
独立に際し、何人かのスタッフは付いて行きたいと言ってくれたけど、僕なりのけじめとして全て断った経緯を彼女にも話し、断りを入れる。
問題児だった僕が、引っ張り上げる事が出来なかった問題児
だけど、センスは抜群な子。
底辺に居たからこそ、膝を曲げていたからこそのジャンプ力の様なもの、2人で作った作品
あいつ、、今でも美容師してるかなー。