きっかけ
子供の頃に見ていた大好きなTV番組《世界の料理ショー》を見て、シェフ(グラハム・カー)の手際の良いリズムで調理される美味しそうな料理。そして、最後にスタジオで観覧している沢山のお客様の中から1人だけ、その出来立ての料理をシェフと一緒に味わえる人が選ばれるんだけど、シェフに選ばれた時のお客様の嬉しそうな顔を見て以来、、シェフに憧れ
コックさんになりたい僕は、母に色んな料理を教わっては家族に作って食べてもらっていました。
「美味しい!」って言ってもらえた事が嬉しくて、将来は料理人になると決めていました。
高校生になり、それなりに色気が出てきた僕はw
ヘアスタイルにも興味を持ち、通っていた床屋さんに行き「前髪伸ばしたいので、横と後ろだけ短くお願いします。」と頼み、マンガ読んでた、、、ら、仕上がりはいつもの様に前髪も短くなっていたww
学校のクラスには、前髪が長くサイドがスッキリとしたヘアスタイルの友人がいて
「お前、どこの床屋さんで切ってんだ?」
と聞くと、友人は恥ずかしそうに
「実は美容院なんだよ、小さい頃から母親と同じ所でカットしてる」
僕は「へぇーー!男なのに美容院でカットしてるのかーー。。」
と、男性=床屋さんの概念が崩れた瞬間でした。
その友人のようなヘアスタイルにしてみたくて、お店を紹介してもらい通い始めたのが、”美容室リボン”
初めて入る美容室は、靴を脱いでスリッパに履き替えると言う衝撃から始まりw
鏡越しに僕の後ろに立つオバちゃまに、
『前髪伸ばしたいので、横と後ろだけ短くして下さい。」ってオーダーしてた。
程なく、出来上がったヘアスタイルを見た時の感動は、今も忘れない。
天パーの僕が、サラサラの吉田栄作になってたwwwwwwwww
その日は、ずっと鏡見てたww
数日後、たまたま進路面談の日
料理人を目指す僕に、担任の先生は資料室へ行って調理師専門学校のパンフレットを選んで来いという。
資料室に入ると、たまたま別の友人がいて、なんとその友人は実家が美容室で将来お店を継ぐ為に美容師になると言う。
「へぇー美容師かぁ・・」
その時、、、
もう、お分かりでしょうw、、僕は人生の分岐点を迎えましたww
以来、カットはリボンのオバちゃまのところへ行き、美容師になると決めた事を伝え
オバちゃまは、修行時代の苦労話などをカットしながら聞かせてくれました。
上京してからは、すっかりご無沙汰してしまいましたが、妹の旦那のお母さんがリボンに通っていたりして、僕の噂話をしていたそうですw
当時は、知らなかったけど沢山の同級生がリボンに通っていたらしく
先月、その友人のからリボンのオバちゃまが6月28日でお店を閉じ引退すると聞きました。
齢80歳
現役でここまでやれるのか。。
(お客様がいなければ続けたくても続けられないので、簡単な事ではない)
小さい頃、僕が夢に見た、出来上がった料理を前にしたお客様の喜んだ顔も、ヘアスタイルで作る笑顔も、思いは同じだと後に気づくのだけど、、オバちゃまもずっとお客様と向き合ってこられたんだなぁって改めて思う。
一度、ご挨拶に伺いたいと思いましたが、新コロの影響も考え断念、お花だけ送りました。
この方がいなかったら、僕は美容師になってないですからね。
大先輩を、オバちゃまと失礼な呼び方をしてしまいましたが、僕の中ではリボンのオバちゃまなのですw
最後に一度会いたかったなー
息子さん(バイト先の先輩だった)も元気かなーー
オバちゃま 長い間本当にお疲れ様でした。
追記:その後、オバちゃまと息子さんから電話があり、30年ぶりに話をしましたw
仕事中だったので、あまり長話出来なかったけど懐かしい声が聞けて良かったです^^
友人が写真撮って送ってくれました😁